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シャインマスカット 濃い緑か黄色どっち選んでる?

この時期、シャインマスカット食べなければ年越せないよ~

 

 
今まさに出荷最盛期を迎えているシャインマスカット。2011年に市場にデビュー以降、あっという間に人気品種となり、2022年にはついに栽培面積で首位を独占していた巨峰を抜いて1位となりました。

これほどの人気を誇るシャインマスカットは他のぶどうと異なり、見た目から甘さがわかるそうです。詳しい話を、山梨県のぶどう狩り園の「久保田園」四代目、久保田雅史さんに伺いました。

甘さの手がかりは色

山梨県は、シャインマスカットの生産量1位で、2021年から1割以上も栽培面積が拡大し、生産量が増えているそうです。

「シャインマスカットの人気はますます高まっていて、うちの園でもシャインマスカット狩りを希望する方が非常に増えています。

シャインマスカットと言えば、鮮やかなエメラルドグリーンの美しい粒の色が思い浮かぶと思います。確かに緑色は美しいのですが、甘い粒を食べたいなら、グリーンよりもより熟成が進んでいる黄色いものを選んでください。シャインマスカットは粒の色で甘さの目安が判断できます」(久保田さん)

冒頭の写真で見ても、ついつい色鮮やかなエメラルドグリーン色になっている右の方を選びたくなりますが、食べ比べてみるとびっくり。確かに黄色っぽくなっている左の方が甘みが断然強かったのです。

色によって甘さの目安が分かるカラーチャートまであります。
 
「ぶどうは収穫後、一切追熟しないため、糖度も上がらず、粒の色も変化しません。このシャインマスカット用チャートはその特質を利用していて、粒の色味で甘さが判断できるようになっています。

このチャートの1〜2番は糖度16度前後で特有の香りが高く、甘味はさっぱりと感じられますし、3番だと糖度が18度前後で香りと甘みのバランスが取れています。4番以上は糖度が19度以上で香りが薄くなり甘さが強く感じられるようになります。
 
黄色くなっていても鮮度が落ちているのではなく、糖度が高いものなので、甘いぶどうが好きな方は黄色っぽいものを選ぶとよいでしょう」(久保田さん)

ただし、シャインマスカットはまれに生育過程で陽に当りすぎると糖度とはあまり関係なく黄色くなるものもあります。私はお客さんには、たいていは色味で判断できるけれど、それはあくまでも目安であって、糖度を保証するものではないですよ、と説明しています」(久保田さん)

鮮度のよいものは粒の軸で判断

いくら甘くてもやはり鮮度のよいものを選びたいところですが、シャインマスカットならではの鮮度の見分け方があるそうです。

「シャインマスカットは鮮度が良くても房を通っている太い軸が黄色や茶色になる性質があります。太い軸の色が悪いと鮮度が落ちているのでは? と思われがちですが、シャインマスカットはそうではないのです。

ぶどうの場合は、太い軸よりも、粒が付いている軸の色を見てください。これが緑色のものは鮮度が良いものです。触らなくても粒と粒の間から見えますので、わかると思います。

また、選ぶ際には皮がパリッと張っていて、白い粉のように見えるブルームが濃くついているもの、粒がびっしりとついているものを選びましょう」(久保田さん)

ぶどうは下から食べる!?

さらに、より美味しく味わうための食べ方にもコツがあるそうです。

「ぶどうの房は軸に近い上の部分についている粒が最も甘く、下に行くほど糖度が下がるので、上の方から食べてしまうと、下の方の甘さが感じにくくなります。そこで、食べる際には下の方から順に食べていくと、最後まで甘さを感じることができます。

また冷やし過ぎても甘さを感じにくくなるので、冷蔵庫に入れすぎないようにするのもポイントです」(久保田さん)

秋の行楽シーズンは、ぶどう狩りが楽しめる時季です。旬のシャインマスカットを上手に選んでおいしくいただきましょう。
 
 
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