TABACO ROAD

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高須クリニック委員長の高須克弥氏 孤立無援でいじめられている人を黙って見過ごすことは絶対したくない。

高須先生、素敵な方ですね。

今月8日、松本人志週刊文春に対する名誉毀損訴訟を取り下げ、約10カ月に及んだ法的争いに一区切りがついた。以前、高須クリニック委員長の高須克弥氏は、今回の裁判の行方に関わらず「社会的な弱者いじめ」を問題視することが重要だと訴えていた。義を見てせざるは勇なきなり――。「ありがとう、松ちゃん」応援委員会の委員長でもある高須氏の熱い思いを、ありがとう、松ちゃん〜松本人志問題をぶった斬る!(KKベストセラーズ)の寄稿からお届けする。

■松ちゃんとはデビューの頃からの付き合い

 ダウンタウンのふたりとは、実は縁が深いんですよ。デビューの頃からの付き合いだからね。

 僕、元々ね、名古屋で開業してたけど。本当のデビューは大阪なんです。僕を最初に見つけてくれたのが読売テレビ。それで『11PM』と『2時のワイドショー』にレギュラーで出てたんです。テレビに都合よく喋ってくれる、便利な医者という立ち位置ですね。だから、松ちゃんよりずっとテレビデビューは早いんですよ(笑)。

 彼の先輩の芸人さんたちに親友が多くて、(桂)ざこばとかね、(横山)ノックさん、上岡龍太郎さんなんかは、みんな遊び仲間ですから。それで、松ちゃんは僕が(進行役として)大阪で持ってた『みんなでみんなでリクエストバンザイ! 歌謡曲』っていうラジオ大阪の番組でゲストに呼んだのが最初だと思うんだ。

 ダウンタウンっていう新しくて面白い漫才師が出てきたからって。面白い兄ちゃんたちだなと思ったの、覚えてるな。その後、名古屋のCBCテレビで、僕の相手役で当時オナッターズ小川菜摘さんがいたんですよ。あんまりキレイな子じゃなかったけど(笑)、浜ちゃんの奥さんだね。

 最近で、割と生々しい話だと『ダウンタウンなう』の「本音でハシゴ酒」ってコーナーにゲストで呼んでくれたとき、視聴率で苦戦してるからスポンサーになってくれませんかって言うんでね。その場で「いいよ」ってポンと話を決めたんです。その翌週から新しいクールが始まるところだったんで、そのまま最終回までスポンサーやりましたよ。松ちゃん、感激してましたね。こんな感じでスポンサー決まるんや、初めて見たわって(笑)。

ダウンタウンDX』とか『ワイドナショー』もスポンサーでしたけど、松ちゃんがいなくなったんで辞めたんです。だから、結構会ってるし、松ちゃんの個人的な相談に乗ったりもしました。

 そうだ、松ちゃんの後輩でスタンダップ漫談やってるウーマンラッシュアワーの村本(大輔)。アレ、スゴく生意気なやつだから、いじめていたときに取り成しに来ましたよ、松ちゃん。後輩芸人のためにも骨を折るいい先輩なんだなと思いましたよ。でも僕、許してやらなかったけど(笑)。あの時は中田カウスとか何人か来ましたよ、吉本の人。でも人数来られるとな、あんまり心動かないんですよ。誰かひとりが命を懸けて来るなら話聞くけど。カウスの後に松ちゃん来たからなあ。許さなかったですね。

■弱ってる人の味方をするのが僕のポリシー

 今回の話は、松ちゃんの芸人としての生命を絶たれそうな事件ですから、頼まれなくても弱ってる人を助けるのが僕のポリシーです。今回ね、ポリコレの力はたいしたことないと思うんですよ。マスコミの主流側の人たちが触りたくないんでしょうね。

 何が出てこようが、僕は松ちゃん個人のファンなんだから、守るんだっていう姿勢ですよ。それを持ってる人がマスコミにはいない。みんなね、自分の企業を守りたいんですよ。自分の名声も守りたい、経済的負担もできるだけ避けたい。守るものが多いんですよ。

 マスコミっていうのはね、そういうもんなんですよ、元々。ピラニアみたいなもんでね、攻撃してちょっと弱ったなと思ったら、一斉に寄って集ってピチャピチャピチャって襲いかかってくるんです。最初の攻撃がうまくいくと、その後にいっぱい来る。その最初の攻撃を跳ね返すと、一斉に散っちゃうんですよ。僕も昔、今の松ちゃんと同じ状況だったから、よく分かるんです。

 40年前ですね。僕は40歳。週刊文春で僕のドクタービジネスってことで叩かれた、あることないこと、それはもう。でもね、当時の僕は週刊誌を割りとバカにしてたんですよ。文春以外の週刊誌は、全部味方だったしね。ところが、僕の記事で雑誌が売れた。毎週やられるんですよ。味をしめて文藝春秋でも特集をやられた。僕は、負けないぞって対抗してたんですけど、国税が記事を資料に踏み込んできて、僕は前科一犯になっちゃったんですよね。

 自分で気づいてなかったことも色々出てきたから、捕まった途端に僕の味方だった出版社もテレビ局も一斉に引いちゃった。広告出して創刊当初から面倒見てた週刊誌とかも全部味方してくれないんですから。それで懲りちゃって。

 こういうことが二度とないように、鉄壁の守りを固めたんです。ウチの当時の税理士、全部入れ替えて、僕を捜査した国税局査察部のマルサ連中をヘッドハンティングしたんです。当時、高須クリニックに入った税理士、まだ3人残ってますよ(笑)。抑止力になってますよ。僕は面倒見るって言ったら最後まで見るんで、彼らももう80歳、90歳ですけど面倒見てます。

 あの時は、油断してたんだよな。週刊文春ごときに火つけられてヤラれたから。今だったら、あんなことヤラせませんけどね。あんなのやるってことが分かってればね、いくらでも潰す手はあったんですよ。

 記者ってね、ネタ持ってていろんなところに売り歩くんですよ。だから文春の場合もフリー記者がたくさん動いてる。そんなさ、安い金で売ってんでしょ、きっと5万とか10万とかさ。そんないい値段じゃないの。だから、いいネタだったら、僕が買ってあげますって。ガセネタでも面白けりゃ買いますよ。結構売り込んでくるんですよ、ほとんどガセネタなんだけどね。突き詰めていくとみんな逃げちゃうしさ。

■文春はいつのまにかタブロイド主義に

 最近だと西原理恵子と僕が付き合っているという(笑)、スキャンダルになりようがないんだけど、そのネタを週刊誌に売り歩いてるヤツがいるって話で、原稿を手に入れたんですよ。だから、これは先に出しちゃおうって仲のいい女性週刊誌で自分たちから記事にしちゃったの。これで、この記者、どこにもネタ出せないぞって(笑)。先に出しちゃえばいいんだもん。

 だからさ、松本人志の夜の性接待でもなんでもいいからさ、面白おかしく先に作って。これはジョークだって風にして本人が出てきて、わははって笑ってれば、その後で二番煎じの記事を出してきても全部潰せますよ。

 まあ、週刊文春もね、ガセネタでもいいんだよ、その喋った女というのが実際にいればね。記者は善意の第三者だもんね。その証言信じて書いただけ。嘘ついたのを聞いて、それを記事にしただけのこと。真実かどうか調べていく、警察のような捜査権は彼らにはないんだから、嘘でも面白けりゃいいんですよね。だいたい、出版物って嘘がいっぱい書いてあるもんで、面白く読めればそれでいいんだもん。

 小説なんて全部現実じゃないしさ。コミックだってそうじゃないですか。新聞とは違うんだから、必ずしも事実を書かなきゃいけないわけじゃない。そういう意味では、創作も載せられる週刊誌もタブロイド紙も存在価値はあるんだからね。

 だけど、新潮や文春みたいに文芸誌で格調高くやってたのが、いつのまにかタブロイド紙みたいなもんに化けちゃったのもあるんだけどね。創業の時の精神が残ってるって言いはるけど...あれ、何にも残ってないですよ(笑)。週刊実話ブブカが真面目に書いてもダメなのと一緒ですよ。読者の方にも、阿吽の呼吸もあるんだよね。日経新聞に書いてあることと、東スポの記事を同列には読まないでしょ。初めからね、ここには絶対嘘書いてあるに決まってるという約束事のなかで書かれている週刊誌や夕刊紙は別に僕は否定しない。

 それにしても、文春にヤラれたのは今でも悔しいですよ。あの時は編集長、花田(紀凱)さんだよな。花田さん、『マルコポーロ』でガス室はなかったってやって、サイモン・ヴィーゼンタール・センターから目をつけられてね。雑誌も廃刊になったけど。

 僕もね、今までいっぱい発言したことについて、サイモン・ヴィーゼンタール・センターからアメリカの美容学会から除名するぞとか脅されたことありますよ。色々嫌がらせしてきたけど、強気で争ったんですよ。

 僕は、フリーメイソンの方では結構力があるんですけど、メイソンはサイモン・ヴィーゼンタール・センターのスポンサーなんですね。それで圧力かけ返してやって(笑)。向こうの会長みたいなもんが日本で会議やるときに、乗り込んで行ったのです。奇しくもその会議の主賓だったのが友人のイスラエルとの友好協会長だった中谷元自民党衆議院議員)さん。

 それで話しがついて、手打ちになった。サイモンは二度と僕に嫌がらせをしない、その代わりにこちらもユダヤ人を攻撃しないってことで。それを世界に報じてくれって言ったんですけど、向こうもメンツがあるからね。“高須に屈した”とは言いたくないんだよね。とにかく、双方攻撃しないってことで話は終わったんです。でも海外では手打ちが終わってるのを知らないから、今でも“高須はナチだ”って攻撃してくるヤツがいるんですよ。

■みんなが全部逃げちゃっても友達は守ります

 ホントね、僕は今無敵の人なんですよ。怖いもんないもん。花田編集長はあの時は文春編集長の立場だったけど、今は僕の味方でしょ。変わるんですよ。僕もね、変わったら許すんです。恨みに思ったりはしないですよ。和解したら、仲良くするんです。でも、松ちゃんはこういう攻撃受けたことないから、打たれ弱いんですよ。

 だから、昨日も松ちゃんに電話してあげようかなと思ったんだけど。何かで参ってるときに、それを知っている人の声を聞くとね、それだけでも結構ストレスになるんですよ。だからDMを送ったんですが「ありがとうございます。だんだんいい方向に向かっていますので、村西(とおる)監督にもよろしくお伝え下さい」って返ってきたので、村西さんのところにもすぐ転送しておきましたよ。

 僕が松ちゃんを擁護するのが何でだと言われたら、まずは文春に僕の二番煎じをさせないようにするため。それと昔からなんですけど、孤立無援でいじめられてる人を助けるのが趣味なんですよ。助ける前に死んじゃったら、ガッカリなんでね。日大の田中(英壽)理事長や、ボクシングの山根(明)元会長とか。

 僕、みんなに僕だけは貴方の味方だよって言ってたんだけど、死んじゃったからな...。今だと角川の歴彦さんは、僕よりふたつ歳上なんですよ。やっぱり豚箱入ってみんなにいじめられると一気に終わるので。歴彦さんも僕は応援してますからね。孤立無援なのよ。井川さん(大王製紙前会長・井川意高)は若いし、ストレス強いからね。能天気にやってますけど。やられたときに若いと跳ね返せるんだよ。

■命をかけてジャニーさんを守る人はいないのかなあ

 ジャニーさんが海外のニュースでヤラれるってことが分かった途端に、みんな潮を引くように逃げたんですよ。大日本帝國陸軍みたいなもんですよ。俺達には軍隊が付いてるって言って、軍隊が壊滅した途端に手のひらを返すようにひっくり返るもんね。

僕は殉国七士廟にお参りしているし、東條英機は何も悪いことはしてないし、立派な人だって子供の頃から言い続けてますよ。でもね、世間は突然変わるんですよ。僕は安倍(晋三)さん大好きだし、いい関係だったんだけど、死んじゃった途端に逃げてっちゃうやつ多いでしょ? 僕は変わりませんもん。みんなが全部逃げてっちゃったときこそ、一番いい友達になれるんですから。

僕ね、ジャニーさんとは一面識もないんですよ。ないけど、もし友達だったら最後まで擁護しますよ。お世話になった人たちで、命をかけてジャニーさんを守ろうという人たちはいないのかなあ。死んだ人の名誉こそ守らなきゃいかんですよ。

 松ちゃんは今、還暦でしょ。ちょっと弱いのよ。僕も40歳のときだから、耐えられた。今、あのくらいやられると死んじゃうかもしれない。だから余計に支えてあげないといけないと思っているんです。

■裁判ではトンデモ裁判官がいるリスクがあるんだよ

 助けに行くのは本能なんです。何も言われなくても、やれることがあったら何でもしてあげるからって伝えたら「ありがとうございます」って。今はとりあえず裁判。外であんまり余分な動きされると面倒なことになるから、向こうからは言ってこないんだと思うけど。裁判の支援っていうのはなかなか難しいよね。経済的支援ぐらいなもんだもん。でもさ、彼は別に経済的に困ってる人じゃないから。

 スゴく僕が嫌だと思ってるのはさ、トンデモ裁判官が地裁には多いのよ。バカみたいな裁判官。司法試験受かるとさ、検事志望か弁護士志望、それから裁判官目指すのがいるじゃない。一番成績の悪いやつが裁判官に行くんだってね。それで、裁判官になったら、この世の事柄とは隔絶した生活を送るようになっちゃうんだって。世の中の動きに左右されないで、法律に正確な結論を出すのが優秀な裁判官、ってことなんだってさ。

 あ、僕ね、さっき(インタビュー前)までゴルフやってたんだけど、ゴルフの事故の裁判、スゴく面白いよ。ドライバー打ったらさ、頭に当たって死んだ事故があったのよ。もちろん当てたやつが有罪なんだけど、その理由ってのがね。未熟な腕前にもかかわらず、自分の腕を過信して、ドライバーなどという困難な器具を使って球を打ったと。漫然と、こちらに飛ぶだろうという認識で、安全な方向に必ず打つという自信もないのに、使用したのは過失であるんだってさ。

 ゴルフなんて、誰だってだいたいあの辺りに行くだろうなと期待を持って打つじゃない。とんでもないミスショットで真横にシャンクとかさ、とんでもない打球が出ることなんて誰にでもあるんだよ。裁判官は知らんのだよ、それを。ドライバーで安全に打つ義務があるってさ、義務なんてないですよ。安全かどうかなんて分からないけど、打っちゃうのが普通だよ。届かないと思ってても、打ち込んじゃってごめんなさいなんてのは、結構ありますよ。そういうのがいっぱいあるの。おかしな裁判。  

僕も、負けた裁判がある。普通通り手術やってんだよ。だけどさ、傷跡が目立つっていうんだよ。普通の手術跡なんだけどね。しばらく時間が経てばキレイになるのに、手術後すぐに訴えてきてさ。自然に治るものなんだからって言ったんだけど、そいつは当たり屋みたいな患者でさ。

 外国人の売春婦だったんだけど、おっぱいを大きくする豊胸術をやったんですよ。脇のシワのとこ切ったんだけど、ミミズ腫れみたいな傷は付いてるのね。それで、これでは仕事ができないって訴えてきたの。バカな、脇下げときゃ分かりゃせんのだし、時間が経てばキレイになるって言ってもさ、裁判官は見た目が可愛い売春婦のほうの肩持ってね。傷跡を目立たなく切る義務があるっていうんだ。

 僕は加害者で、「俺みたいな手術うまい人間に何言ってるんだ」なんて威張ってるってことで、僕のほうが負けちゃってさ。仕方ない、二審で徹底的に戦おうって思ったんだけど、よく知ってる記者がアドバイスしてくれたんだよ。あのね、先生、これで戦って勝っても、いつまでも引っ張ってるとイメージダウンになるから、和解しちゃったほうがいいですよって。それで和解したんだよ、すっげえ頭来たけどさ。

■僕は百田さんより5倍の経済力があるからね

 裁判官は、とんでもない判決出すんだよ。だから陪審員制度ができたのも無理はないんだよ。陪審員はね、一般人だから常識ではかってくれるのよ。

 こないだもさ、百田(尚樹)さんが津田大介に訴えられて名誉毀損で負けたのよ。その百田さんが負けたツイートと同じものを僕はリツイートしたんだ。それでね、百田さんは確か50万円の賠償命令。僕の方は250万円の賠償命令なのよ。判決文見たらさ、全く反省の色が見られず、何が悪いと強弁したと(笑)。

 ウチの弁護士の話だとね、本人の経済力を見て、それに合わせて罰金とか保証金とかいろんなの決めるんだって。だから本人が痛いと思う金額、カルロス・ゴーンだったら5億円、許永中だったら3億円とかさ(笑)。だから、僕は百田さんの5倍の経済力があると見なされたんだな。それと、百田さんもすごく反省してたわけじゃないけど、僕のほうが反省していなかった。何が悪いって言ってるから、またやると思われてるんだよね。だってさ、裁判やってる最中にさ、すいませんって言えるかよ(笑)

人の言ったことをそのまま、その内容、真偽を確かめずにツイートしたことは、言ったと同然とか、向こうの弁護士が言ってきたからさ。Twitterってさあ、本物かどうか確かめるというよりも、面白いニュースだからリツイートするんじゃないの。本当かどうか確かめるなんてことやってたら、Twitterの意味なくなっちゃうじゃないのっつって。

 面白いからリツイートしたんであって、後で間違えてたら間違いでしたってツイートするけどさ。出した段階では人がこういう事やってましたよってリツイートするのは何が悪いんだって開き直ったの。

 だからね、僕を有罪にした裁判官だったら、絶対に松ちゃんの勝ちですよ。本当かどうか確かめもせず、話だけ聞いて伝聞で週刊誌載っけたってのは、僕がリツイートしたのと同じじゃないですか。間違ったら訂正すりゃいいだろうっていうのは、文春の主張に近いよ。

 裏付けるものはなにもないのは、僕のケースも今回の文春も同じだもん。百田さんをリツイートした僕と何が違うっていうんだよ。松ちゃんの裁判には、あの裁判官が欲しい、僕は(笑)。東京地裁なんだけどね。当たればいいなあ。

 感情はないのよ、法律には。血も涙もないのが法律なの。だから、裁判官で優秀なのは法律に性格で世情に流されない。そうなると常識的に考えて、松ちゃんの圧勝だろうと思うんだけどね。

■ダンパでナンパは当たり前のことだったんだよ

 今回の裁判でも、告発している女性が出てきてくれればいいけどね。女性本人が出てこなければ松ちゃんの勝ちに決まってるけど、アメリカの裁判みたいにさ、マフィアに狙われてる証言者を衝立や囲いの中に入れて見えないようにするの、あるもんね。それをやるかな。みんなはそれやったら面白いと思ってるだろうね、きっと。でも、どっちみちその証言が本当、真実かどうかっていうことは、まだ分からない。嘘だったら、偽証罪で有罪になる。宣誓を拒むことは出来ないもんね。

 松ちゃんは、性的な目的なく呼んだ飲み会...これは、本当にそうだと思うんだ。飲み会後の自由恋愛については、普通の合コンでもありうることだからね。僕たちの学生時代は全部そうだったよ。ダンスパーティー開いて、その後にどうなろうと主催者は何の関係もないんだから。ダンパでナンパってのは普通だったんだ(笑)。

スイートルームで飲んだのだって、場所が違うだけじゃん。屋形船で飲んだら良かったのかよって話ですよ。そのほうがヤバいか、川の上だから逃げられない(笑)。逃げられない所に誘い込んだって言われるのかな、今の感じだと。なんでも文句言えるんだもん。スイートルームじゃなくて、アパホテルだったらそれはそれで、女の子のほうが怒るんじゃないの?

 ノックさんがヤラれたとき(大阪府知事選挙運動中の強制わいせつ事件)にね、僕、言ったんですよ。絶対わしはそんなことやっとらん、っていうの止めてさ、ノックさんがどういう人か、みんなは大体わかってるから「わし、エロダコでんねん、あんまり可愛いもんだから、つい口説いちゃいましたわ」「ヴィトンのバッグ買うちゃるって言ったのは、まだ渡してなかったから悪かった、ホンマ、スケベなエロダコですいません!」って頭叩いたら、責任は取らなきゃいけないけど、知事は続けられるぜって。

 そうしたらさ、「そんなこと、わしはできない!」って怒り出して。やっぱりね、偉くなっちゃったんだよ、アレ。エロダコはやれないんだよね、大阪府知事になっちゃったら。ノックさんは真面目に戦ってたけど、無理だったもんな。開き直って、わし、そういう人間ですねん、すんまへん、許してくださいって...出来なかったんだよ。急に偉くなっちゃったから。でね、松ちゃんはね、エロダコじゃないから話が違うんだよ。松ちゃんはこの戦い方でいいんだと思うよ。

■判決は裁判官次第なんだよね

 なかったことを、ないと証明する悪魔の証明みたいなことは難しいんですよ。普通はね。でも裁判のときは“疑わしきは被告人の利益に”だよね。でも今回の場合、推定無罪、被告の無罪ということは、女のほうが無罪になっちゃうんだな。裁判では、白黒つけたいね、ホントに。推定無罪ってことになると、控訴棄却になっちゃうんだよね。でも民事だもんな。

 松ちゃんが今回、勝っても負けても、控訴審もある。最高裁はどうでもいいことなんだけど、高裁に持っていけば、ちょっとはまともな返事が来るよ。

 ただ、和解はないんじゃないかなあ。やっぱり、ちゃんとした判決を求めるだろうな。和解っていったら、向こうが幾分お金を払って、謝罪文を書くくらいでさ。そこでそうですかって引き下がっちゃったらさ、何だったんだ、この裁判ってことになるもんな。

賠償金も5億5000万でしょ。休業補償も追加するみたいだけど、でも安いよね。トランプくらい(日本円で680億円余り)さ、トランプの100分の1でもいいよ。まあ、安い金額にすれば勝訴の確率上がるんだよな。賠償金1円でもいいから、とにかく勝てればいいっていう裁判もあるよ。

 裁判官ってさ、自分の経済力に応じて判決出すのね。税務署なんかでもさ、そのくらいの金額でよく捕まえるなっていう事例でも、税務署員の自分の給料から考えるとね、許せないってなっちゃうんだ。だから何百億とかいうアメリカ的な数字は、日本の裁判所ははじめから荒唐無稽だと思っちゃうんだろうな。ニューヨーク地裁だったら何十億とか平気で出すもんね。何にしても、裁判官次第だなあ。こうやってね、松ちゃんを応援することで世間が味方してくれればね、裁判官も国民を敵に回したくないからね。

■社会的な弱者いじめを問題化できる

 今回の裁判、松ちゃんがもし負けても、社会的な弱者いじめに対する流れは作れると思いますよ。こういうことについて、問題化することが重要なんだから。松ちゃんが一審で負けてね、こんなことが許されるのかって、二審で勝ったときが一番すごい流れになると思うけどね。松ちゃんは2年間くらい活動休止する計画だよね。ということは、高裁まで行くつもりだと思うんだよ。一審で済んじゃえば、半年で返ってくるか、もう戻ってくる可能性もあるから。負けたら2年だろうね。

 SNSとかでね、被害にあったと広められると立ち位置が逆転します。加害者とされたほうが実際は違っていても叩かれ続けるんです。これってね、アメリカから2年くらい遅れてると思うんですよね。アメリカで気の狂った(何らかの精神障害の)子供がね、突然自分の父親に犯されたとか言い出して、実際はやっていない親が有罪になったりしている。精神病でもこういうことが起こる、要は偽証により陥れる事例が発見されて、だんだん見直されつつありますよ。

 気の狂った(何らかの精神障害の)人がね、突然妄想を言い出してトンデモ裁判官に当たるとね、裁判に勝っちゃうのよ。だってね、8年前の記憶が突然蘇るっていうのも変な話ですよ。幼少時の記憶が大人になってから蘇るってのは、どっかの病気じゃないかって思うんだけどね。

 結構、ニュースなんか見てると、これキチガイじゃんってのがあるからね。大川隆法はそういう人だって、息子が言ってますよ。隆法総裁はまだ生きておられるって言ってるヤツらもいるしさ。アレフとか光の輪とか、ああいうトコにいる人たちも、信じてる人たちいるもん。取り上げるところ次第だと思う。百も承知でキチガイのことを守り立てるビジネスもあるんだと思うよ。新興宗教なんかみんなそうだもんね。

 イエス・キリストも、お釈迦様も、嘘をついておられるわけではないと思うよ。それを百も承知で商売やって教会やお寺作ってるんだもんね。宗教の教義がさ、そんなことはなかったってことになっちゃったら、今までの私の心の張りは失われてしまうって、みんな嘆き悲しむと思うよ。まあ、これも僕の方の勝手な妄想かも知んないよ(笑)。

 僕ね、僧侶だし、K-1の石井(和義)館長と気が合うのもね、彼もいっぱい悪いことやってきたけど、今やっと目覚めてね、この世で善行や徳を積めば極楽往生できると硬く信じてる。僕も同じ意見だって昨日もK-1で話してたんだけど...そういう事自体が妄想かもしれん(笑)。

 同じ妄想をするなら、面白く生きたほうがいいですよ。弱いものには味方するのが極楽往生の元だと思ってるのが、僕にとっての“救い”。でも、どちらかというと弱いものをいじめて強いものを助けるほうが楽なんだよね、現世では。みんなそっちを選ぶもんね。そのほうが儲かるしさ。みんなが張ってる方に張るほうが安全な気もするからね。損する時は一緒だから、なんて言ってね。それじゃあ勝ち組には絶対なれないんだけどね。一緒に損しようよってやってるのはバカですよ。出し抜かなきゃ。

 弱い人というのは、みんな大勢が行く方、多勢につくんですよ。僕はね、そういうの関係なく、みんなが行く方には行きたくないんですよ。あらゆること、ビジネスでもなんでもそうです。みんなが行く方は、絶対損する方に決まってんだから。みんなが行かないほうが、勝ち組でいるとこです。みんなが向かう逆の方向に、絶対宝の山があるんですよ。別に僕は欲を出してやってるわけじゃないけれど、だいたいそれでうまく行ってますもん。

 最後に、松ちゃんにメッセージをお送りますよ。何があっても支え続けるからね。

 みんな、こういう時は条件つけるからね。支えるときにさ、君が悪い人だと分かったら逃げるよとかね(笑)。ホントに大丈夫なんだろうねとかさ。僕はどんなことになっても、支えてあげるから。信じてるからね、君が否定しても信じてるから。

 

 

 

 

引用記事:

孤立無援でいじめられている人を黙って見過ごすことは絶対したくない。それが僕のポリシー【高須克弥】 |BEST TiMES(ベストタイムズ)