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木村拓哉 マリ・クレールに。&鈴木京香

木村拓哉マリ・クレールの表紙に登場! 鈴木京香とのスペシャインタビューも掲載

12月30日(月)に公開される映画『グランメゾン・パリ』でシェフ・尾花夏樹を演じる木村拓哉と、早見倫子として切磋琢磨し、共に歩む鈴木京香。その二人が『マリ・クレール』12月5日発行号に登場。ここではそのスペシャルインタビューをお届け。5年ぶりにタッグを組んだ二人の間には、役と同様に信頼関係が築かれている。パリの地で本作にどう取り組み、何を感じたのか。経験を重ねて今、仕事と向き合う気持ちは。互いをリスペクトしながら、作品やキャラクターの魅力、心境を語り合った。 

Interview
出会いから長い年月を経て

──ドラマ「ギフト」(1997)、「華麗なる一族」(2007)、そして「グランメゾン東京」(19)で共演されています。出会った頃はどんな印象でしたか?

鈴木京香(以下鈴木):初めてご一緒した「ギフト」のロケ現場は、廃墟みたいな場所でしたよね。

木村拓哉(以下木村):その場所には不釣り合いな、とんでもなくきれいな人が来たのを覚えています。まさに高嶺の花という感じ。

鈴木:初恋の相手みたいな役だったんですよね。途中から参加するので、すごく緊張していました。焼き肉弁当が出た日があったんですけど、緊張で食べられなかったんです。そしたら木村さんに「焼き肉弁当、食わないのか」と言われて(笑)。

木村:自分も当時は突っ張っていましたね。キャーキャー言われている奴がドラマの世界にやってきて、「何ができるの?」みたいに思われている頃だったので。

鈴木:「華麗なる一族」も、私は意地悪な役だったから、現場で仲睦まじくおしゃべりするような感じではなかったですね。だから「グランメゾン東京」で気楽に話せるようになって嬉しかったです。

木村:僕も「グランメゾン東京」から打ち解けた感じがします。

鈴木:キャスト全員が仲良くなって、「一緒に星を取るためにやるんだ」という雰囲気ができあがっていました。

──ドラマから映画まで5年の歳月が流れました。

木村:現実の世界はパンデミックになって。飲食業界を舞台にしている作品なので、避けて通るわけにはいかない。グランメゾン東京がどう踏ん張ったのか、倫子さんがどう過ごしてきたのか、その部分がスペシャルドラマ(12月29日放送)に描かれている。

鈴木:実際にこの数年、シェフの皆さんはいろいろな思いをお持ちだと感じます。でも、ご飯を食べに行った時にお話ししても、大変なことはおっしゃらないですよね。お客様に楽しい時間を提供したいという思いがあるから。

木村:たとえ経営が大変な状態だったとしても、皿の上で表現することへの熱量は高い。シェフにとって、やっぱりそれがすべてだから。

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海外で勝負する怖さ

──パリでのロケはいかがでしたか。「ブシュロン」のヴァンドーム広場本店など、歴史的建造物でも撮影されていました。

鈴木:ファッションウィークの最中で、気持ちも上がりましたよね。

木村:ロケ場所や立地が自分たちの帯を締め上げるというか。その場にお邪魔させてもらうことで、脚本のト書きに書かれていない部分が具現化される。

鈴木:私は、「食の本場・パリでシェフをやる」という緊張が大きかったですね。

木村:もうそれは脚本を読んだ時点で……。

鈴木:母国語じゃない言葉で表現するのはすごく難しいですよね。

木村:京ちゃんは、もともとフランス語は?

鈴木:全く。ただ、木村さんとは台詞の量が違いますから。木村さんはそれこそ、三つ星に挑むような気持ちでパリに行かれたんじゃないかと(笑)。

木村:指導してくださったフランス人の女性は、ガッツが半端なかった。ひたすら繰り返したものを、本番でやってみるという作業でしたね。もう、衣装の内側が汗でビッショビショになった。

──実際にパリで活躍されている小林圭シェフが料理を監修されています。どんな印象を持ちましたか?

木村:パンクですね。海外で勝負する怖さと向き合っているし、とにかく貪欲。お客様にどうすれば喜んでもらえるか、その努力は僕らが想像する範疇を超えている。

鈴木:日本人がパリでフランス料理のシェフをやるというのは本当に大変なことだと思います。海外に出て挑戦するガッツ、料理に対するこだわりや思いの強さ。それに、フランスで育ってきた人たちにフランス語で指示を出すわけですから。他の世界でもそうですが、異国で勝負をしている人たちに敬意を持ちますね。

──先日、この映画も海を越え、サン・セバスティアン国際映画祭で上映されましたね。

鈴木:今回、尾花が最初は悩んで苦しんでばかりで、主役なのにヒールみたいなんです。ドラマを見ている人は彼の性格や行動の理由を理解できるけれど、映画から見る人にはきっとわからない。だけど、尾花が喜びを表現する過程で、映画祭の観客が彼に好感を持って、応援していくのが感じられたんです。それは木村さんが尾花という人物に向き合った結果で、素晴らしいことだと思いました。人柄に魅了されれば、人種や国籍は関係ないと感じましたし、そういう励ましになる映画になるといいな、と。

木村:「二つ星を今年も守ったぞ」と言われて、「もっとできるだろう」と憤りを露わにするところから始まりますからね。尾花はストレスがモチベーションになっていて、それは料理に対してはいいんだけど、人に対してはね。

鈴木:こだわりが尋常じゃない人ですよね。「異国で勝負をしてやるぞ」と思う尾花だからこそ、倫子は支えたい気持ちになるんだと思います。倫子は覚悟ができている人。「女としてどうなのかしら」とか、そういうことに迷わず、「今、私がやることはこれで、一生懸命生きるんだ」と心を決めている。前へ進む強い人です。

好奇心を持ち続ける

──料理の世界にかかわらず、一流の仕事に必要なものは何だと思いますか?

鈴木:経験は必要だけれど、一歩間違うと慣れになってしまう場合がある。そうならない人が一流だと思いますね。

木村:今日撮影してくれた操さん(写真家・操上和美さん)を例に挙げるなら、プライドはあるけれど相手を認められること。それに加えて、「more than now」という姿勢。

鈴木:操上さんは被写体の表現を面白がってくれますよね。今起こっていることに好奇心を持つことが大切なのかもしれません。

木村:京ちゃんは「こうありたい」という基準がたぶん恐ろしく高いところにあると思います。僕は「監督がOK って言ったらOK」だから。よく言えば信頼、悪く言えば人任せ(笑)。

鈴木:私、自己肯定感が低い人間だと思うんです。もうちょっと自分を愛してあげようというのが最近の目標なんですよ。

木村:めちゃくちゃイケてるのに、「もっとこうじゃないと」と思っている。

鈴木:だけど、ダイエットに関してはあきらめちゃうんです(笑)。週に2回だけおやつを食べていい日を決めていたのが、1日1個になり、2個になり……。

木村:京ちゃんにとって、おやつってなんですか(笑)?

鈴木:主食を省こうとは思わないんだけど、間食で糖分を摂りすぎているなと思って。

木村:ワインじゃなくて?

鈴木:ワインやシャンパンも含めて(笑)。

木村:ストレスになりません?

鈴木:だからちょっと食べちゃう(笑)。でも、仕事に関してあきらめようとしたことはないです。去年病気をしたけれど、元気になったらまたやりたいと思った。その時に木村さんはじめ、尊敬し合える人たちと一緒にやれたことで、今いっそう仕事を頑張りたいと思っています。

木村:尾花と倫子の空気感、それを理解してくれる相沢(瓶人及川光博)、京野(陸太郎:沢村一樹)もそこにいてくれた。“パス回し”が楽しくて仕方がない現場でしたね。監督、スタッフもみんな、すごくいいチームワークで作り上げたと思います。

「“パス回し”が楽しくて仕方がない現場でしたね」────── 木村拓哉

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木村拓哉Takuya Kimura
1972年11月13日生まれ、東京都出身。88年から2016年までSMAPのメンバーとして活動。ドラマ「あすなろ白書」(1993年)、「ロングバケーション」(96年)、「HERO」(2001年)、「華麗なる一族」(07年)、「BG~身辺警護人~」(18年)、「風間公親-教場0-」(23年)、映画『武士の一分』(06年)、『マスカレード・ホテル』(19年)など多数の話題作に出演。

 

「人柄に魅了されれば、人種や国籍は関係ないと感じました」────── 鈴木京香

 

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鈴木京香/Kyoka Suzuki
1968年5月31日生まれ、宮城県出身。89年、映画『愛と平成の色男』でデビュー。NHK連続テレビ小説「君の名は」(91年)でヒロインを務め話題を集める。以降、ドラマ「王様のレストラン」(95年)、「華麗なる一族」(2007年)、「セカンドバージン」(10年)、「真田丸」(16年)、「グランメゾン東京」(19年)、「鎌倉殿の13人」(22年)、映画『ラヂオの時間』(1997年)、『沈まぬ太陽』(2009年)など多数の作品に出演。

 

『グランメゾン・パリ』

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引用記事:

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