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橋本環奈「おむすび」第55話 最終回演出 朝ドラのお決まり

『おむすび』(NHK総合)専門学校編が、12月13日放送の第55話で幕を閉じた。

 

『おむすび』第55話でまさかの“最終回演出” お決まりのプリで幕を閉じた“専門学校編”

 © Real Sound 映画部

 

主題歌のB'z「イルミネーション」が流れ、結(橋本環奈)、沙智(山本舞香)、佳純(平祐奈)、森川(小手伸也)の過ごしてきた2年間の学校生活の思い出ハイライトが映し出されていく、いわゆる最終回演出に「え、ここで……?」と思ってしまったのは正直なところではある。

振り返ると結がギャル姿で神戸栄養専門学校に初登校したのは第37話。18話分、約3週にわたって専門学校編は描かれてきたことになる。順当に考えれば、最終回演出を切るべきは近い将来に訪れるであろう結と翔也佐野勇斗)の結婚式が思い浮かぶが、第1話から朝ドラオマージュをふんだんに盛り込み、さらには仲間(友達)を大事にするギャルマインドを持つ結の最後の学生生活ということで、ここで最終回演出を用いたのではないだろうか。同時に、結と翔也の結婚式はどうするのか、といった見方も生まれてくる。

また、最終回演出までの助走として、名セリフが多数登場していたのも事実だ。翔也のコネで星河電器への就職を決めることに迷っている結に、森川は「何かにトライして失敗してもいいんです」「本当にやりたいことを思いっきりやるべきです」と背中を押す。46歳で学生をやり切り、新たなパートナーと第2の人生を踏み出そうとしている森川だからこそ、説得力の増す言葉である。

結たちの担任教師・桜庭(相武紗季)は、卒業式では卒業証書と一緒に栄養士の免許証も配られることを伝えつつ、「みなさんは資格を持っているだけで、何者でもありません。それぞれがそれぞれの職場で経験を積んで、栄養士として成長していってください」と笑顔ではなむけの言葉を贈った。

卒業式の後、晴れ着の袴姿で神戸港を歩く結たち。2年間の感謝を述べる森川に対して、沙智は最後の最後で愚痴を言い出す。それに対抗するように佳純もこれまでの鬱憤をぶちまける……かと思ったが、「あんた、新しい職場でそういう態度とっとったらあかんよ。せっかく笑顔がかわいいねんから」という佳純に、「あんたこそ、今までみたいに優しすぎたら東京モンになめられんで」と沙智。厳しい表情だが、よく見ると目には涙が浮かんでいる。結の言う通りに、寂しいくせに素直じゃない沙智と佳純は、喧嘩するほど仲がいい。

締めはもちろん“あれ”こと、プリントシール。遠慮していた森川(というか小手伸也)が最もノリノリなのは入学当初から変わらず、沙智の“かわいい笑顔”が印象的なプリとなっている。最終回間際(もしくは結婚式)で再会するというのも、朝ドラのお決まりだ。

4月、結の初出勤の日。スーツに黒髪という見なりだが、好き=やりたいことにまっすぐなギャルマインドは持ち続けている。ラストで映し出された肩に違和感を抱える翔也、さらに次週予告では結が社員食堂の調理師・立川(三宅弘城)から「うちに栄養士なんか要らん」と言われてしまい、暗雲が立ち込めている。

 

引用記事:

『おむすび』第55話でまさかの“最終回演出” お決まりのプリで幕を閉じた“専門学校編”