10月20日に放送された『NHKスペシャル ジャニー喜多川 “アイドル帝国”の実像』(NHK)。そこで報じられた、SMILE-UP.の補償本部本部長の発言が物議を醸している。
旧ジャニーズ事務所の創業者として、数々のアイドルたちをプロデュースし日本のエンタテイメント界を牽引した故・ジャニー喜多川氏。だが、同時に半世紀以上にわたって性加害を行ってきた。10月15日時点で被害を申告した人は1000人にのぼる。
番組では、ジャニー氏のルーツや、共に性被害を隠蔽してきたジャニー氏の姉“メリー喜多川”こと藤島メリー泰子氏(享年93)にもクローズアップ。実際に、メリー氏から圧力をかけられたというメディア担当者の証言も交えながら、どのようにして性加害が隠蔽されてきたのかについて深く踏み込んだ内容となっていた。
さらに、ジャニー氏の被害者で初代『ジャニーズ』のメンバー・中谷良さんの姉・幸子さんが出演。中谷さんは小学生の時から性被害を受け、のちに心療内科にも通うようになったといい、’89年に出版した書籍『ジャニーズの逆襲』(データハウス)では性被害の実態を訴えていた。
‘23年、性加害問題が明るみになると、ジャニーズ事務所は社名を「SMILE-UP.」に変更し、被害者への補償業務のみを行なっていくと表明。同社の社長には、東山紀之(58)が就任した。
幸子さんは、’21年に亡くなった中谷さんの代わりに謝罪を求め、同社に対し補償を申告。当初、SMILE-UP.社は「ジャニーが悪いんです」と、申告を受け付けた。しかし、その後、「会社の中でジャニーズを反抗するような本を出している人にお金は出せないという話になった」との連絡があり、補償は受けられなくなったという。NHKの取材に対し、SMILE-UP.社は「いわゆる暴露本を出版したことを持って補償対象としないという方針は有していない」と回答していた。
■物議を醸した補償本部長の対応
さらに番組では、幸子さんが電話で補償本部本部長と話す様子が放送されたのだが、その際の本部長の対応が、あまりにも酷いと物議を醸すことに。
謝罪を求める幸子さんが、「お金はいいんですよ、どういう謝り方をしていただけるのか」と電話越しに問うと、本部長は次のように答えていた。
「すいません。ちょっと簡単に答えられなくて。ただ誰が何を謝るんだというのがちょっと今わからなくて。その本人たちが死んじゃってるんで。被害者の方々に東山が会うときは、謝罪をしてるんですけど。おっしゃってることはわかるけど、本を書かれて痛めつけられたのは間違い無いんで。会社としてはすごく辛い目にあったのは間違い無いんで」
幸子さんが「そんなに影響ありましたか? 弟の本で」と問うと、「僕、その時期のこと知らないんで。そこで謝罪はないと言われたら、じゃあ謝罪すればいいのかな? としか思えなくて」「謝罪する相手は本人なん
ですよ」などと述べた。
そこで幸子さんが、「仏様の前でお参りしてくれる?」と、謝罪のために墓参りをしてくれるかと聞くと、本部長は「それは東山がするの?」といい、「なんで東山がしなきゃいけないのかちょっと僕わかんないんですよ」と反論。さらに、まさかの発言が飛び出した。
「メリーが謝れ、ジャニーが謝れだったら僕は分かるけど。東山は加害者じゃないですからね。心の底からお詫びができないので、今の話を聞いていると」
“心の底からお詫びができない”という本部長に、「そんなできないようなこと私言ってる?」と、幸子さんは戸惑いを隠せない様子。その後、本部長は「ちょっと僕は納得いってないですね。だからそれも含めて、ちょっと東山と相談してみますけれど」と語っていた。
番組の最後には、その後、東山が幸子さんと面会し謝罪したという旨が伝えられたものの、この発言は視聴者に大きなインパクトを与えたようだ。
‘23年10月2日、東山はSMILE-UP.社について「被害に遭われ苦しんでいる方々の補償、救済、心のケア、これを時間がかかっても最後まで全うさせていただきたいと考えております」と語っていた。一方、今回放送された本部長の言葉は、これまでの同社の発言を裏返すような辛辣なもの。X上では放送直後から、この本部長の対応に対し批判的なコメントが相次いだ。
《スマイルアップ補償本部本部長の応対ヤバすぎる 被害者に謝罪する気ないだろ》
《本部長の電話応対が酷すぎる、、、「こちらも痛めつけられたんで」「なんでこっちが謝罪しないといけないんですか」「もう死んで本人いないんで」この対応もう人間の心捨ててるやろこれヤバすぎる、、、スマイルアップという組織がもう怖い、、、》
《被害者への補償のために会社を立ち上げたのに、自分や社長は加害者本人でないから謝罪する意味が分からないって、何言ってるんだろうと思いました。 だったら誰が謝罪するんだろう?》
《スマイルアップ補償本部の本部長の 心の底からお詫びできない発言。 衝撃すぎる。ありえない》
記事引用:
「ヤバすぎ」旧ジャニ 補償本部長が被害者遺族に放った“まさかの一言”に批判殺到「酷すぎる」「謝罪する気ないだろ」 | 女性自身 (jisin.jp)